<日時>
2024年5月12日(日) 10:00-11:30
<テーマ>
連続講座:言葉の力は、生きるチカラ
第3回「発想力を鍛えて、面白い話のできる人になる」
<講師>
ひきた よしあき さん
<受講後記>
●はしがき
私たち日本人には「季節の変わり目」を愛する人々が多いです。次の季節への期待と、去りゆく季節を惜しむ心が同居する、日本人特有の感性かもしれません。この感覚を大切にすることで、私たちの五感が鋭くなり、それが言葉の力を強化します。言葉は私たちの内面を表現する手段であり、自分を語ることは発言の原点です。
広告業界である博報堂に入社した時のひきたさんの経験談として、先輩から教わったことでよく覚えていらっしゃることが
「自分を紹介すること」=「自分を売ること」
全て商品のコピーライティングは「自己紹介の延長」であり、効果的な自己紹介は相手に自分を印象付けるための重要な手段です。
自己紹介のポイントとしてひきたさんが教えてくれた3つをご紹介します。就活や面接の時にも是非使ってみてください!
①自己紹介のポイント(避けるべきポイント)
長々としたネガティブな文章や、自己の欠点や劣等感に焦点を当てた内容は避けるべきです。聞き手が求めているのは、興味深くポジティブな話です。特に、自己紹介には「ポジティブな失敗談」が効果的。過去の失敗から学んだ教訓を面白おかしく語ることで、相手に親近感を与えるとともに、自分の成長をアピールできます。
たとえば、学生時代の失敗談や旅行中の失敗など、誰もが共感できるエピソードをエンターテイメント化し、それをどう克服したかを語ることで、自己紹介は一段と魅力的になります。成功している上司やリーダーも、伝説的な失敗談を持っていることが多く、それが彼らの人間味を引き立てています。
②自己紹介の工夫その1「私は、〇〇である」
自分自身を異なる視点で表現することも効果的です。
村上春樹さんの「自分のことを書きたければ、カキフライについて書け」という有名な言葉がありますが、
「村上春樹雑文集」
https://www.amazon.co.jp/dp/B08BNNY877/
自分とは異なる何か(物質)について書くことで、新たな発見や独自の視点が生まれます。
たとえば、
「私は水です」
というテーマで文章を書く場合、水が持つ柔軟性や適応力を通じて自分を表現できます。このような比喩を使った表現は、聞き手に強い印象を残します。
③自己紹介の工夫その2「ランキング」
私たち日本人はランキング形式で情報を受け取るのが好ききな傾向があります。自己紹介にもこの形式を応用することで、相手に伝わりやすくなります。
たとえば、、、筆者の好きな食べ物ランキング
第1位 もも
第2位 納豆
第3位 冷奴
その理由を、思い出や人間関係、食べるときの雰囲気、貴重さを交えて説明します。夏生まれの筆者が実践してみます。
第3位:冷奴
冷奴は夏の暑い日にぴったりの涼しげな一品です。シンプルながらも醤油や生姜、ネギといった薬味を加えることで味わいが深まり、家庭の食卓でもよく登場します。冷たくてさっぱりとした味わいは、家族と囲む夕食の中で特に人気がありました。冷奴の食べる際のひんやりとした感触は、暑さで疲れた体を癒やしてくれる存在です。しかし、そのシンプルさゆえに特別な思い出やエピソードは少なく、順位は3位となりました。
第2位:納豆
納豆はその独特の香りと粘り気で好き嫌いが分かれる食品ですが、健康効果の高さから多くの人に愛されています。納豆を混ぜる時のリズム感や、タレとからしを加えることで変わる風味は、日々の活力源として欠かせません。「粘り強く生きよう」などといった冗談ともとれない象徴的なメッセージが食卓を流れます。納豆の健康効果と「ねばり強さ」は特筆すべきものですが、3位の「冷奴」同様ほぼ毎日食べる食材なので、「特別感」が薄いとし、2位としました。
第1位:もも
ももは夏の代表的な果物であり、その甘さとジューシーさは格別です。ももを食べるときのあの甘い香りと、口の中で広がる果汁の爽やかさは、他のどの食べ物にも勝る幸福感をもたらします。贅沢な果物であり、また、旬の短さとその美味しさから、ももは毎年待ち遠しく感じる貴重な存在です。特別な思い出や貴重さから考えて、ももは堂々の1位です。
このようにランキング形式で説明することで、それぞれの食品の魅力が明確になり、特に1位の「もも」の良さがより一層際立ちまちますよね!?
①②③は、急にはできません。
日々のコミュニケーションにユーモアをもち、(自慢や武勇伝ではなく)自己開示をしていく事が大切ですね!!!
<受講者の皆様の声>
●一緒に受講しているお仲間さんの回答が大変勉強になります。
●初めて参加しました。私は、書くことが苦手に感じているのですが、こうして考えることで、もしかしたら、文章も楽しく書けるのではないかと思いました。とっても楽しい時間でした。
●失敗談を通してその人が見える、それこそが面白いとのことで、日常のたくさんの失敗談、10個の失敗談を改めて思い出し、ストックしておこうと思いました。
●ひきた先生のお話は、事例が目に浮かぶようで本当にわかりやすく、勉強になります。ついつい、ボリュームが多くなりがちなので、「短く話すコツ」についても取り扱ってもらえたら嬉しいです。
●失敗談を10個準備しておくという部分が一番印象に残りました。失敗談をエンタメ化することで、自分自身の心のケアもできますし、失敗談として語れない失敗は、まだ自分のなかで消化できていないものと、整理もできるからです。ただの失敗談ではなく、面白く、そして教訓もいれて話せるようにしたいです。
●講座の中で受講生が発言する機会が沢山あり、受講生の意見からも沢山の気づきがあります。また、言語化できない部分をひきた先生が引き出してくれるので、安心して発言できます。
●感想ですが、自分の失敗談は封印してしまいたい黒歴史もありますが、教訓をつけて話すことで相手のためになるのであれば、と自分の気持ちを切り替えることができますね。私の心も軽くなりました。
●ZOOMを通してですが、講師との会話のやりとりができるのは楽しいです。もう少し時間があれば、続きのお話しもお聞きできたのではないかと思うので、その点だけは残念でした。受講生の皆さまのご意見をお聞きし、講師のアドバイスも含めてとても参考になります。記憶に残る内容をお話しできるようになりたいと思いました。
<ひきたさん情報>
●次回講座のご案内
連続講座第4回は6月9日(日)10:00~
テーマは「論戦に強くなる。言葉で負けない人になろう」
第4回の講座詳細、単発での申込はこちらよりお願いします。 https://peatix.com/event/3949203
●7月にひきたさんの新刊が出ます。
「あなたを全力で肯定する言葉(4777831264 辰巳出版 2024/7/2 発売予定)」
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